旧パトキットシリーズコンプリート達成。我が模型人生の覇業がまた一つ成就しました。手がかかった順にシリーズを振り返ります。
大腿・前腕・スリッパはパテやプラバンにて半スクラッチ、胴体や頭部、下腿部はパテ盛りによって形状変更、腰や肩は削り込みや延長加工でバランスを変えて、フックやウィンチ等小物をチマチマ作り込んでいます。さらに脚部のショックアブソーバーも全スクラッチで作り込んでいることから、工作の作業量が増加しました。
キット自体が見て分かる通りバランスが無茶苦茶なので、相当気合い入れないと「ヘルダイバー」ではなく、「旧キットのヘルダイバー」になってしまいます。最初にコンセプトと全体のバランスをしっかり決めておかないと各部の整合性が取れず完成しないでしょう。
これもヘルダイバーと同様、ほぼすべての部分に手が入っています。パテ盛り、削り込みで上腕と大腿、肩の部位を形状変更。前腕に関しては変な曲がり方になっている袖部分を無理やりストレート化・延長。頭部は殆どいじってませんがカメラアイ部分の幅を広げて、「よりイングラムらしく」を実現。腹部、膝のガード、くるぶしガード等、形状が悲惨な部分をぶった切ってパテやアルミ板で復元。
カメラ内部の単眼やパトランプ内部の回転灯など細かいところまで作り込み、パイロットシート上昇状態を再現できるよう搭乗者フィギュアを作成。
映画版で香貫花が言っている「98と同じ首の後」部分などのディティールを再現。ヒーローロボットではなく、あくまで土木機械の発展型という部分を強調し、釣りフック掛けの重量制限表示や整備員目線での足元への表示を集中させるなど、実在したら多分こうなるだろうなをコンセプトに制作。
武器や弐号機への換装パーツ制作でコンパチできる等、我ながらリッチな仕上がりになったと思います。
腰のフレームの太さ、大腿の長さ・太さ、腹の長さを整えてやれば一気に化けます。そういう意味ではほぼキットそのままの部分が多いので、それほど手はかからなかった印象です。
頭部の大きさと、胴体に対して肩のワイドさが主張しすぎているのでそこをしっかり抑え込むことで理想的なプロポーションに仕上げることが出来ました。
劇場では悪役ですが、あくまで警視庁採用の正義の見方側の機体ですので、禍々しさを排除し、明るい印象に仕上げました。
四肢全て同じ比率でサイズアップと曲面の形状出し、頭部も小さすぎるので幅増し、頭頂部のボリュームアップ。共通するのは貧弱なフォルムのマッチョ化なので、細かい工作等は無く、ひたすら形状変更のためのペーパーがけをやっていました。逆に言えばシンプルでごまかしが効かないデザインだからこそプロポーションバランスが重要であると言えます。
特筆すべき点は足の甲のデザイン。カクカクを排除し丸みを帯びたデザインに統一するにはキットのままでは絶対ダメでしたので徹底しました。パテとプラバンの消費量は一番多いですが、難易度はそこまで高く有りませんでした。
腕が長すぎるのと股関節の付いている位置が変だったのでそのへん修正しただけで十分なキットです。殆どいじるところがありません。関節カバーの造形もワンランク上に上がっているような感じで、キット付属のラバーパーツをそのまま使用。
ほぼキットそのままで各部を尖らせたくらいですかね。形状変更することもなく限りなくストレートに近い仕上がりです。